歯牙移植

自家歯牙移植(歯の移植)とは?

h2_08_img01奥歯を抜かなければならない状況の方は、今一度親知らずがあるかどうか、歯の移植ができないかどうかを検討して下さい。

歯を抜く基準は歯科医院によってばらつきがあります。先ず歯周病治療・歯周組織再生治療や精密根管治療で保存を試みましょう。もしそれでもダメな場合は親知らずを移植する自家歯牙移植(歯の移植)を検討しませんか? 歯を抜いてインプラントにするというのは何処の歯科医院にいかれても説明を受ける治療方法でしょう。しかしインプラントに勝るものはご自身の歯そのものなはずです。

奥歯が既に無くなっている方でも親知らずを移植することで咀嚼能率を格段にあげることが可能です。4本の奥歯が無い方でも4本の親知らずが残っていれば適応症になり得るかもしれません。

また、お子さんで先天的に歯の数が少ない場合なども自家歯牙移植と矯正治療により、正常な歯列を回復することが可能です! 小児の先天的歯牙欠損は前歯や小臼歯を中心に認められます。一般的に小児歯科では移植を推奨しませんが、乳歯から永久歯に生え変わり永久歯の形成が完了する前であれば歯牙移植をしても神経や血管までもが残せる可能性が大いにあります!

歯の移植はできるのか?

歯が折れたり、虫歯で崩壊し、または根に膿がたまり難治性で奥歯を抜かなかればならない場合
既に奥歯を抜かれている場合
その場所にインプラントを入れようかブリッジにしようか考えられている方

以上は移植出来る親知らずをお持ちの方が対象となります。

先天的に永久歯が少なく隙間が多く空いていたり、乳歯が悪い状態で遅くまで残っているケース

矯正治療との併用が条件となります。(矯正治療で歯列を並べるにあたって余分、過剰と診断された中間の歯(小臼歯)を足りない箇所へ移植します。

多くは前歯や小臼歯が対象で、インプラントを入れずに自分の歯できちんとした歯並びと機能を回復できる可能性があり、小児から成人までが対象となります。

自家歯牙移植の歴史

1950〜60年代 
・齲蝕におかされた第一大臼歯の抜歯窩に根未完成歯の智歯を移植 
・他家歯牙移植 (他人の歯を他人へ移植:現在は行われません。) 
・外傷により脱臼した歯牙の再植 (事故の衝撃により抜けた歯を埋め戻す) 
・意図的再植(難治性の根の病気を持つ歯を一度抜歯し根に処置を施し再度同じ場所に埋め戻す)
などがされ始めたが、科学的な背景は皆無であった。 1970年以降 組織学的、病理学的、生物学的な研究によって、 自家歯牙移植の生物学的原則および移植によって治るという科学的・理論的根拠が確立された。
 

自家歯牙移植(歯の移植)のメリット

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▲向かって左の白い歯は天然歯、右の金属はインプラントです。隙間が空いているのがわかりますか?天然歯は形や位置を変えながら生体の変化に追随しますが、インプラントはしてくれません。

歯根膜からの豊富な血液循環と細菌に対する天然歯本来の防御機構を有する移植歯は永続的に体の変化に適応してくれる可能性があります。

感覚圧受容器である歯根膜を有することから、インプラントと比較しより繊細に食物の歯触りを感じたり、細かな物の食感を感じることができます。
(※ 感覚には個人差があります。)

インプラントの場合歯根膜内に存在する自己感覚受容器が存在しないため、感覚的な情報に乏しい。

圧感覚閾値は天然歯の場合前歯で1〜3g前後、臼歯で4〜10g前後であるが、インプラントは100g以上とも言われている。また天然歯同士の咬合では25μmの厚みを感知出来るが、インプラントー天然歯では55μm、インプラント同士では66μmの厚みでやっと感知出来ると言われている。
食べ物の歯触りを感じにくいとも言えるでしょう。いずれにしてもインプラントは鈍で、過大な噛み締めや側方力が加わりやすく、インプラントの組織に対してダメージが与えられやすいと考えられています。